【2026年2月更新】「危険化学品安全法」施行に向けた準備と加速するカーボンフットプリント管理への対応

【2026年2月更新】「危険化学品安全法」施行に向けた準備と加速するカーボンフットプリント管理への対応

中国における環境安全衛生(EHS)に関する規制に関する規制の執行が、より緻密かつ厳格な段階に入っています。2025年末の重要法案の公布に続き、2026年に入ってからは具体的な運用基準や実施細則が相次いで発表されています。これは、日本企業にとって「制度の把握」から「実務への実装」へとフェーズを移すことを考えるタイミングと整理されます。
本記事では、弊社が提携する中国現地のEHS専門コンサルティング企業「TJE(同潔)」の最新レポート(2026年2月号)に基づき、日本企業が直面する主要な課題と対策を概説します。

1. 最新法令・通知の概要

直近数ヶ月で発表された主要な法令・通知のうち、特に産業界への影響が大きいものは以下の通りです。

法令・通知名 分類 公布・発行日 施行日・有効日
中華人民共和国危険化学品安全法 国家法律 2025年12月27日 2026年5月1日
工業製品カーボンフットプリント
核算規則団体標準推奨リスト
(第3弾)
部門規章 2026年1月26日 2026年1月26日
オゾン層破壊物質(ODS)および
ハイドロフルオロカーボン
(HFCs)の管理強化通知
部門規章 2026年2月9日 2026年2月9日
供水条例(水道供給条例) 行政法規 2026年2月11日 2026年6月1日

2. なぜ「危険化学品安全法」が日系企業の管理体制にとって重要なのか

2026年5月1日に施行される「危険化学品安全法」は、これまでの行政条例を格上げした国家最高位の法律です。この変化が日系企業にとって重要である理由は、主に「責任の明確化」と「要求基準の具体化」にあります。

管理体制への影響:

これまでの管理体制では、現地の安全管理担当者に運用の多くを委ねていたケースが見受けられました。しかし、新法下では、企業(法人)としての直接的な安全責任に加え、経営層を含む「主要責任者」への個人罰則が大幅に強化されています。また、化学品の「使用」段階における設備・貯蔵基準が改めて定義されており、既存の生産ラインや倉庫が新法の基準を満たしているか、客観的なエビデンスに基づいた再確認が急務となっています。

3. 日本企業における3つの重点項目

日本企業の優先的な着手が推奨される項目は、以下の3点です。

  • 「危険化学品安全法」施行直前の総点検(2026年5月施行)

施行まで数ヶ月となる中、現場のライセンス保有状況、設備の安全保護措置、および緊急時対応計画が新法の要求事項と合致しているか、最終的なギャップ分析を行う必要があります。

  • カーボンフットプリント(CFP)核算基準の適用確認

2026年1月26日に発表された「工業製品カーボンフットプリント核算規則(第3弾)」により、特定の工業製品に対する排出量の計算ルールがさらに具体化されました。サプライチェーンを通じた排出データの開示要求に応えられる体制の整備が求められています。

  • フロン類(ODS・HFCs)および水資源管理のアップデート

オゾン層破壊物質や代替フロン(HFCs)の管理強化通知(2026年2月9日)、および新「供水条例」(2026年6月1日施行)への対応です。冷媒の管理記録や節水・給排水設備の基準見直しなど、日常的な環境維持管理の見直しが必要です。

4. 対応を怠った場合の具体的リスク

これらの法的変化を「従来の延長線上の対応」と軽視した場合、以下のような経営リスクが発生する可能性があります。

  • 高額な罰金と刑事責任:

法律への格上げに伴い、違反時の罰金の金額規模が跳ね上がっています。重大な違反については、経済的損失だけでなく、経営層が刑事責任を問われるリスクも内包しています。

  • 生産停止・ライセンス剥奪:

抜き打ちの安全監査において不適合とされた場合、是正が完了するまでの一時的な生産停止や、最悪の場合は営業許可の取り消しに直結します。

  • グローバルな信用失墜:

カーボンフットプリントや有害物質管理の不備は、環境コンプライアンスの欠如とみなされます。これは中国国内での評価のみならず、ESG投資を重視するグローバルな取引関係においても致命的な信用失墜を招く可能性があります。

おわりに

中国のEHS規制は、より透明性が高く、科学的な根拠に基づいた管理を求めています。弊社では、TJE社との強固なパートナーシップを通じ、現地での実地監査から最新の法規制解釈まで、日系企業の皆様が安心して事業を継続できるようサポートいたします。

  • 【法適合性アセスメント】
    新「危険化学品安全法」に基づき、貴社工場の現状を専門家が診断します。
  • 【地方規制モニタリング】
    貴社の拠点がある地域の独自ルールを特定し、毎月の更新情報を提供します 。
  • 【現場改善サポート】
    監査で見つかった不適合項目の是正や、管理規定の作成代行を行います 。

本記事の内容について詳しくお知りになりたい場合や、現地工場のコンプライアンス診断をご希望の場合は、ぜひ一度ご相談ください。

[お問い合わせはこちら]
プロファーム ジャパン株式会社
TEL:03-6328-3307
E-mail:info@propharm.jp

本記事は、中国現地のEHS専門コンサルティング企業「TJE(同潔)」が提供する規制追跡データベースに基づき、プロファームジャパンが作成しました 。